
2025年9月より、本年度の山口女性Webエンジニア短期育成スクール「WINgs YAMAGUCHI」が始まります。今期も私がHTML/CSSのメンター(講師)を務めますが、会場も山口市、岩国市に加え下関市が追加され、より多くの受講者を受け持つことになり、身が引き締まる思いです。
メンター業務にアサインされた時は人にものを教えた経験がほとんどなく、当初は「どうしたものかな……」と頭を捻っていましたが、「自分が受講者だったら、こういうメンターが理想だよね」という視点から、以下の点に気をつけるようにしています。
怒らない
技術的なことを教える際に怒りという感情は不要だと考えています。
「メンター → 受講者 → 課題」という基本の流れにメンター側のネガティブな感情が挟まると、受講者は課題に取り組むより先に正解を探してメンターの顔色をうかがうようになってしまいます。

「WINgs YAMAGUCHI」は、卒業間際にコンソーシアム企業との面談なども行われる就職を見据えたプログラムになっています。自分で問題を解決する思考力を養う必要があり、「誰かの顔色をうかがって正解を探す」という行動は就職後に良い影響を与えません。
苛つかない
受講が進むと一定数の上手く要領を掴めない受講者が出てきます。受講者の環境は千差万別で、それを考えると当然で仕方のないことです。
挑戦中には「違うアプローチをしてみよう」「少し回り道をしてみよう」と根気強く声をかけ同じ歩幅で修正していくことが、メンターとしての心の置きどころなのかな……と感じています。
自転車の練習中の子どもに「なんで乗れないんだ?俺は乗れるのに!」と舌打ちしたところで、挑戦を嫌がって練習を投げ出してしまうのが関の山。できないことを嘆くより、できたことを数えたほうが先に進めるはずです。
同じ質問を拒否しない

と言われても…
前項の「苛つかない」とも重なりますが、同じ質問を拒否しないよう心がけています。初めて挑戦する中で理解が追いつかないケースは往々にしてあります。同じ質問をされた際によく出がちな「さっきも言ったよね」という言葉は態度の萎縮とともに考える余地を奪うことになり、結果として学習効率は下がりますし、学習目的から外れてしまいます。
過去の受講者の様子を見ても、学校教育の影響か「一度聞いたことは理解しなければ叱られる」という意識を持っている人が少なからずおられるようで(叱りません!)、この意識を受講期間中に少しずつ変えていく必要があると考えています。
これは「分からなかったら聞けばいいや…という姿勢でOK!」ということでなく、自分なりに考えるプロセスを経たうえで質問できるようになる意図を含んでいます。
最後に
以上が「WINgs YAMAGUCHI」でメンターを務める際に心がけていることです。
自分は「メンターとはこうあるべきだ!」と言い切れるほどの経験を持っているわけではないので、自分が受講者だったら続けられる、やり抜くことができるようなメンターを体現するため、今年も試行錯誤が始まります。
がんばります!